2023年10月24日火曜日

ステージ復帰への道:道半ば編

10日ほど前、はじめてバンドメンバー全員が集まってスタジオ練習をした。夫がかき集めたメンバーなので、夫以外は互いに初対面である。まずは挨拶からなのだが、ここでちょっと気になったことが。

夫は「こちらドラムの●●君、こちらベースの▲▲君、それからこれが嫁です」と紹介した。冠婚葬祭でも毎度のことだが、今回も私は名前抜きで「嫁」とだけ紹介された。これは予想通りだったので、やや食い気味に大きな声で「ミユキです!よろしくー!」と自己紹介をした。それなのに、これも半分予想通りというか、誰も私を名前では呼ばないのだ。あろうことか「こっち」とか「そっち」とか、指示代名詞で呼ぶのだ。私の中のヤンキーが「お前ら、そこに正座せえ!」と暴れまくったのは言うまでもない。

その後、どうしてもモヤモヤがおさまらずTwitter(現:X)でアンケートをしたのだが、夫に「嫁(妻)」とだけ紹介され、名前は紹介されないという人が半数以上だった(回答してくれたのは8人だけだったが、40代以上の夫婦はどこもこんな感じなのかも)。

閑話休題。さて、肝心の練習の方だが、私は思ったよりデキが良かった。相変わらずギター2人の我が強すぎるせいで音量のバランスが取れないという問題はあったものの、天性のリズム感の持ち主である私がリズム隊に合わせることができたのはひとえに年の功ではないだろうか。

バンドをやっていた高校生の頃と違い、おばさんになった私は、少なくともこの5年ほどは月1くらいのペースでジャンルやプロアマ問わずライブやコンサートに足を運んでいる。たくさんの生演奏を聴いてきてたどり着いた結論は、「ボーカルとギターが下手でもドラムとずれていなければ問題なし!」である(暴論)。ドラムとずれないためには耳だけでなく目も大事なのだという新たな気づきも得た。ということで、私はドラマーのN君とベースのF君をガン見しつつ、「ガールズバンド出身の私としては、おっさんとバンド組むの不本意だな~」などと失礼なことを考えながらギターを弾いた。

こうして2時間にも及ぶ初回バンド練習を終えたが、意外なことに問題は私ではなく夫であった。エフェクターやアンプの設定がしっくりこないまま時間が過ぎ、集中力に欠け、他のパートを聞けていなかった。その結果、リードギターだけが悪目立ちしてしまっていた。その様子を見ながら、「あー、40年前の私と同じだ」と思った。おそらく「上手に弾きたい」という欲が強すぎるのだと思う。「私のギターどうだった?」と聞くと、「あ? 聞いてなかった」と言われ、またしても私の中のヤンキーが大暴れしたのは言うまでもない。

現段階でのバンドとしての完成度は60%くらいで、私のギターについてもドラムに遅れなかったというだけで、課題山積である。初対面ということもあって、様子見モードだったのだが、夫のギターに気圧されている感が強かったので、やはりストラトキャスターではなくレスポールにしようと決めた。こうして、引き続き我が強いままで先が思いやられるが引く気は一切ない!

夫はその後、エフェクターとアンプの設定を決めるためだけに2時間スタジオに入った。私も付き合ったのだが、正直なところ「練習のための練習」に飽きてきた。あと、2時間立ってギターを弾いたため翌日は朝から腰痛で、筋トレの必要性を痛感した。