¥99のKindle本が今年二番目の収穫!(ただし4月現在)
今年一番の収穫が何だったのかは後日ゆっくり取り上げます。これまでも「作文技術」に関する本は読んだことはありますが、本書はポイントをぎゅっとつかんでいて、要点が簡潔にわかりやすくまとめられていました。中学生以上、なんなら小学生にも薦めたい本です。活字が一人歩きしやすいネット社会だからこそ、わかりやすい文章を書く技術は後々「お金」にもなるのではないでしょうか。
本書では、わかりやすい文章を書くためにマスターしたい技術を100個紹介しています。100の技術をすべて一度に身につけるのではなく、まず3つ。3つのスキルを重点的に「注意」して「修正」を重ね、無意識のうちに実行できるまで「繰り返す」。また3つのスキルを選び、「注意」、「修正」、「繰り返す」。これを繰り返すと、格段に文章が上達するというわけです。
中でも私がぐっときたのは、「一文を短く」というポイント。すべての文章を短くすることは不可能です。たとえば、今日の午前中に私が翻訳した契約書の文章には長い文章が多いのです。最も長い文章はなんとビックリ、300文字を超えていました。契約書は一切の解釈の余地を許しません。「誤解」や「解釈の余地」は後々損害につながるのです。「誰」が「どういう」責任を負うのかなど、誤解が生じないよう漏れなく記載する必要があります。そうすると、どうしても文章が長くなります。
しかし、取扱説明書やウェブサービスのヘルプページはどうでしょう?不特定多数の人が読むものですから、文章は簡潔な方がいいわけです。そこで、これまでに翻訳したものを見直すと長い文章が結構多いのです。原文が長いので仕方ないのかもしれませんが、分解するともっと短く簡潔にできたのです。
そして、自分の文章でもう一つ気付いたのが、「英語の文章も長い」ということでした。普段から文章が長くなりがちなせいか、英語で書いてもやっぱり長いのです。英会話の先生に英文をチェックしてもらったところ、「文章長くない?」と開口一番に指摘されました。接続詞でつないだ上に、関係代名詞や分詞構文まで盛り込んでいたのです。最初から「長さ」を意識していれば区切れたはずです。
ということで、「一文を短く書く」、「同じ助詞は続けない」、「余計な言葉は省く」の3つを現在重点的に強化中です。もちろん、この手法を用いるのは「簡潔でわかりやすい文章」が必須となる場合のみです。他にも修飾語の係り受けなど、見直す余地は無限にあります。
結論:日本の義務教育は日本語の文法をしっかり教えるべきだし、作文も「気持ち」ではなくライティング技術を教えるべきだと思う。