9月26日、アメリカのロックバンドExtremeのライブを観るために大阪に遠征してきた。Wikipediaによると、Extremeはグラムメタル、ファンクメタル、ハードロックに分類されている。私にとってギターのヌーノ・ベッテンコートは神の一人である。
今回の来日公演については、たまたまネットで目にして慌ててチケットを取った。残念なことに福岡での公演がなく、最寄りの大阪公演を選んだ。チケット代は1Fスタンディングで13,000円、2F指定席で14,000円。
コロナ禍前の2019年、Zepp Fukuokaで開催されたGeneration Axe以来の生ヌーノである。結論から言うと1ミリも見えなかった。ライブハウスのフラットなフロアでは高身長の人間が有利に決まっているのだ。私は156cm。男性が前にいただけで視界の80%はブロックされる。先日の鮎川誠追悼ライブでもプレーヤーの頭しか見えなかった。ただ、そのときはキャパ200名ほどの小さなライブハウスだ。なんばのZeppはスタンディングでのキャパは2,000名超。東京の通勤電車並みの超満員だったうえに、私の前には背が高い男性ばかり。人の頭の間からちらっとでもヌーノの姿が見られたら……という願いも虚しく、メンバーの姿は一切見えなかった。そればかりかステージ後方のバックドロップすら見えなかった。見えたのは天井の照明だけ。
それでもとても楽しいライブだった。ベース側にいたせいかベースの音がやたら大きく聞こえたのだが、ヌーノのギターは最高だったし、MCも愛嬌たっぷりだった。ボーカルのゲイリーは3曲目くらいまでイマイチ声が出ていなかったようだったが、まあ、ウォーミングアップということで。
公演中のスマホ撮影は特に禁止されておらず、賛否両論あるだろうが、今回のように当日1ミリも見えなかった私などは、SNSにアップされた動画でヌーノの変わらぬさらさらヘアを愛でることができた。
ヌーノは来日中に誕生日を迎えて57歳になったのだが、「57歳になるとみんなわかると思うけど、座れるとほんと助かるよ」と言いながら椅子に座ってのアコギタイム。大ヒット曲『More Than Words』は全員で大合唱。私は復習の甲斐なく歌詞がうろ覚え。それでもヌーノと一緒に歌うという念願が叶った。
いつも思うのだが、大阪の人は本当にハードロックやメタルとの親和性が高い気がする。関西出身のハードロック、メタルバンドも多い。私のギターアイドルの一人、高崎晃も大阪出身だし、予想通り会場に来ていたらしい。アンコールの後にMV用に客席を撮影するから、みんな目一杯はじけてくれと言われると、全員が全力で応えるという熱さ。福岡では考えられないほどの熱さだったが、ハードロックやメタルはこうであってほしい。しかし、私もヌーノと同い年なので終わった後はグッタリだった。次回があれば、2F指定席にしようと心に決めた。
ライブ遠征の際は毎回、会場からできるだけ近いビジネスホテルを選んでいる。部屋の快適性にはこだわらない。今回もZeppから近いホテルの中で一番安いホテル(ホテルソビアル なんば大国町)を予約していたが、幸いなことに大当たりだった。オープンまもないホテルで、ツインの部屋は十分な広さ、トイレと浴室は別。浴室は広々として快適だった。バスタブ付きの部屋はごく一部だけのようだが、大浴場もある。24時間利用可能なドリンクバーもある。ブッフェ朝食は品数こそ多くないものの、とてもおいしかった。これで1室2名で約1万円(じゃらんポイントによる割引があったとしても、昨今のホテル事情を考えるととても安い)。
今回の移動は飛行機にした。新幹線より断然安かったからなのだが、飛行機はいろいろと面倒が多い。我が家は駅から遠いので空港までは車で行く。空港までは約8kmなのだが、ラッシュアワーと重なると車で1時間近くかかることもある。駐車場も事前に予約しておかねばならない。諸々の手間を考えると新幹線の方が楽かもしれない。とはいえ、アプリなどの進化でチェックインから搭乗までの一連の流れがとてもスムーズになっていて驚いた。心配性の私は「もしスマホのバッテリーが切れたり、落として割ったりしたらQRコードを表示できずに飛行機に乗せてもらえないのでは?」と気が気ではなかったため、現地での乗り換えは全部夫に調べさせた。